仕入れの見直しで原価を下げる
多くの飲食店では、食材を専門の業者さんから仕入れていると思います。
肉、鮮魚、冷凍品、乾物、お米、お酒、乳製品、野菜、タマゴ、コーヒーなど
それぞれ1~2社から仕入れていると思いますが
1年に最低1回再見積もりを依頼しましょう。
他社の方が安い・値下がりした・意外な業者が安く食材を取り扱っている。
様々な理由で仕入れ価格を下げることが出来ます。
つまり原価が下がり利益が増えるのです。
ひと手間かければ原価が下がる事もあります
近年は冷凍野菜やドレッシング、タレ、ソースなどの既製品が
業務用で出回っています。味も悪くなくて手間もかからないので利用している方も多いのではないでしょうか?
それらを、出来るものから自家製手作りに変えると原価は確実に下がります。
全てを手作りにするのは厨房スタッフの負担になりますし人件費を考えると逆に高くつくこともありますので良く見極めて判断してください。
原価を下げつつボリュームアップするワザ
大人の胃袋は平均400gで満腹感が得られると言われています。
食べ放題のお店は400gを目安に色々設定しているようです。
例えばハンバーグは何グラムで設定していますか?大体120g~180g
だと思います。それに付け合せで商品になっていると思います。
400g理論で言えばライス180g、ハンバーグパティ180g付け合せ野菜40gですね。
野菜は年間を通じて価格の変動が大きいですから価格変動に合わせて
パティと付け合せの比率を変えて原価を下げます。
グラムにこだわらず付け合せの種類を1種類増やしても良いかもしれません。
野菜が安い時には付け合せを増やしてパティを30g程度減らし
野菜が高く使いにくい時にはパティを増量しつつパスタ等の原価の低い食材で付け合せを作るなどして野菜の使用量を減らして原価を下げます。
・フライや天ぷらのような衣のついた揚げ物は見た目のボリュームもさる事ながらカロリーも高くお腹にたまる料理ですから積極的に取り入れたいですね。
食材のロスを減らして原価を下げる
食材のロス(廃棄)は飲食店につきものです。
ロスが発生する原因として
2、調理ミス(作り間違い、焼き過ぎ、煮過ぎ、分量間違い)
3、仕入れミス(単位間違い個とケースなど)
4、冷凍冷蔵庫の不調による解凍、温度上昇による変質
5、落としたりこぼしたりにより使用不可能
などがあります。
対策としては
2、作り間違いは確認の徹底。他は仕方ない
3、納品時に返品の交渉。発注時の確認徹底。使い切る工夫
4、一日数回時間を決めて温度チェック。扉の開閉指導。フィルター清掃
業者に定期点検依頼。(暑くなる前に、暑くなると一斉に不調になり業者も手が回らなくなる)
5、頻発するなら作業動線、保管容器の見直し。それ以外は事故なので仕方ないです
野菜の根に近い部分や皮、大根葉キャベツの外側、魚のアラ、肉のスジや切れ端も捨てないでスープストックやだし汁などに利用しましょう。
肉や魚の端材は小鉢やまかないも作れます。食材を無駄にしないことも重要なロス削減です。
食材のクロスは原価以外にもメリットがあります
食材のクロスとは1つの食材を色々なメニューに利用することを言います
例えば豚バラ肉のブロックでは
豚の角煮、串カツ、焼肉、豚しゃぶ、ミンチにして餃子、焼売、カレー、豚汁、シチューetc…と10種類以上のメニューが作れます。
野菜も、じゃがいも、玉ねぎ、人参の基本野菜は利用できるメニューが多いので常備できますね。
あるメニューの為だけの食材はロスになりやすく、そのようなメニュー構成は食材の種類が増えて管理も大変になります。
儲けを多く出すためには1種の食材で最低3品のメニューに利用する
意識が大切です
食材のクロス使用のメリット
・発注品目が少ないので業務効率が良い。
・1品あたりの発注量が多いので価格交渉しやすい。(安く仕入れ可能)
・保管スペースが少なくて済む。
・棚卸業務が楽
これだけのメリットがあります。
食材のクロス使用を意識してください。
小規模飲食店だから出来る必殺技を公開します
個人で経営している小規模飲食店(月商250~300万程度)
では、納入業者を使うより、自分でスーパー、野菜直売所、業務スーパー
漁協売店、酒量販店などで購入するのが絶対安いです。
コンビニはダメですよ。
業者しか持っていない食材は仕方がありませんが、小規模ならではの方法です。
生鮮品の相場を見極める
生鮮品 肉 鮮魚 野菜 は価格が変動します。
相場だから仕方ないと仕入れ業者の言い値で購入していると損をする事もありますし、業者によってはこちらの無知に付け込んでぼったくることすらあります。
仕入れは仕事です。
シロウトのお買い物とは違います。
産地や時期、天候、需給バランス、品質で価格が変動します
相場を見極めて適正価格で仕入れする事も
飲食店従事者の職責です(料理人)
職人の腕の見せどころです。
ただし、経験でしか身につかない技術です。
そこに、ベテランの価値が有るのではないでしょうか。
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