お客様は神様ですか?
商売を営む者にとって「お客様は神様です」と言う言葉は良く耳にします。
基本的にその精神には私も賛成ですが、実際に現場に立つと
お客様も昔と比べて変化した、と感じる事が多くモラルの低下が目に付きます。
理不尽な事を言うお客様や他のお客様の迷惑になる行為をする方も
「神様」なのでしょうか?
『飲食店では食事以外に空間も提供しているのだ。』と考えた時
快適な空間を提供するのは飲食店の義務だと思います。
他のお客様の迷惑になる行為をする方に対して
注意や改善を促すのは店側の仕事だと思います
(もちろん言い方や言葉遣いには細心の注意を払って)
理不尽な事を言うお客様にも
他のお客様との公平なサービスを前提に対処するのが基本だと思います。
あるお店での話ですが、常連客と親しく接して居た為に
一般のお客様にとって居心地の悪いお店になってしまっていた事があります。
その店の店主も薄々気付いていたのですが常連なだけに注意しにくく
一般のお客が離れて行くのを指をくわえて見ていたと後悔の言葉を口にしていました。
そうならない為にもお客様とは一定の距離を保ち
他のお客様への影響を考え接客するのが正しい接客だと思います。
また、あまりにも理不尽な事を要求する方には
代金を頂かず丁重にお引取り願う毅然とした態度も
時には必要だと思います(お金を頂かなければ、お客様ではない)
現代においては「お客様は神様です」は死語になってしまったのかも知れません。それは利用者の責任でもあるのです。
競争が激化した現代では一人でも多くの方に利用して頂きたいと考え万人を受け入れたいと思うのは自然な事ですが、その気持ちが災いしてしまう事も多いのです。
近年モラルの低下が叫ばれていますが自分も含めて、一人一人が気を付けたいと思うのです。
より良い社会を築き未来の子孫に日本人としての誇りを残す為に・・・。