飲食店運営の基本ではQSCのレベルアップが取り上げられます。
繁盛店ではQSCが疎かになっている店はありません。
店長になったら自分のお店のQSCをチェックして足りない所を補う
それが最初にやるべき仕事です。
繁盛店のマストQSC向上
QSCとは何か?説明と具体的なポイントを解説します。
Q:クオリティー(品質)
これは、主に商品の品質を表す言葉です。
お客様がいつ来店しても、味、量、盛り付け、提供スピードが同じと言う事です
参考:安い早いうまい
安定した品質の商品を提供し続けるのは意外と難しく
調理担当者の意識、技術、下準備、食材管理など人が担う部分と
作業動線、調理器具、システム、レシピなど作業環境が担う部分に分けられます。
お店が忙しくなり売上が上がれば上がる程
忙しいから仕方が無いと失敗した商品や雑な盛り付けの商品が提供されてしまう場合がありますが
来客数の増加に耐えられる品質管理をしていないと
その店舗の発展どころか衰退の原因にすらなってしまいます。
S:サービス(接客)
これは、主に接客を表す言葉です。
気が利く・おもてなし・かゆいところに手が届く・神対応
これらもお客様の心をつかむキーワードです。
接客テクニックの部分については様々な媒体から情報が提供されていますので、自分のお店のコンセプトに合わせて、それらを取り入れて下さい。
接客に王道はありません、しかし基本はお客様本位であるべきです。
C:クリンネス(清掃)
これは、お店の清掃を表す言葉です。
飲食店は食品を扱う所ですので清掃は当たり前と思われますが
自分たち以上にお客様は良く見ています。
厨房の清掃は出来ているのが当たり前ですので
ここでは見落としがちな店舗での清掃ポイントを紹介致します。
・駐車場の雑草&ごみ
雑草は暖かくなって来る春頃から増えて来ます
真夏は暑くて大変ですが定期的に処理をした方が良いでしょう。
駐車場にはタバコの吸殻、落ち葉、紙くずなどが捨てられるので
一日に数回の点検と清掃が欠かせません
出入り口付近にはレシートを捨てられる事が多く
放置すれば新たに来店したお客様にマイナスイメージを与えてしまうので見過ごせません。
・店内の上方部
換気扇の埃、天井隅のくもの巣、照明の球切れなどの
目線から上の部分も見落としがちです。
・トイレ
トイレが綺麗な店は女性のお客様が増える
一般的によく言われる事ですが女性に限らず男性もトイレの衛生は気になります
しかし清掃が行き届いているお店が少ないのが現状です。
金属部分の錆びや曇り、洗面台の水垢、換気扇の汚れが見落としがちなポイントです。
・窓ガラス&窓の枠
窓ガラスも意外と汚れる場所です
内側はタバコのヤニや油汚れ、外側は雨水に含まれる埃で汚れます。
窓ガラスが綺麗な店は明るい印象を与え
清潔なイメージをアピール出来ます。
・裏口付近
厨房や従業員の出入り口などはお客様から見えないと思うのか
整頓&清掃が疎かになりがちです
お客様に限らず出入りの業者さんも良く見ています。
見えないから汚くても良いと言う発想は
厨房で料理を作る時にも見えないから何をされているかわからないと
お客様に不要な不信感を与える事にもなります。
クリンネス衛生あとがき
飲食店で最も気を使う事、それは安全で衛生的な食事を提供する事です。
人が生きていく上で最も重要な『食』を提供する事を生業とするので、
商品に異物混入、腐敗変質、食中毒菌の混入は万が一にも、あってはならないのです。
しかし、昨今の不景気による経費削減の為、人材不足や衛生管理備品の購入費用の負担が大きく、衛生面の管理が疎かになってしまっている現状は否めません。
保健所の指導基準を満たそうとすれば、即経営不振に陥ってしまうぎりぎりの状態で営業を続けている飲食店も多くあります。
近年では、お客様の過剰とも言える食品の安全に対する意識の高まりを考えると衛生管理は益々重要になり、お店とお客様との意識の差が広がる一方と言う気がしてなりません。
特筆すべきは、衛生的な印象を与えている店が、繁盛店に共通している要素の一つになっているところです。
飲食店経営者の皆様、衛生管理を見直してみましょう。